おはようございます、

入山彰介の弟子チームです。

僕たちは本を読んで様々な

感情を抱きます。

それは、

人間にだけ与えられた

特別な感情です。

自己啓発の本や偉人の格言に触れると

モチベーションが上がったり

やる気が高まりますよね。

本って不思議です。

活字を紙の上に並べたものに

すぎないのですが、

早い話、白い紙にインクの染みが

並んでいるだけです。

なのにそれを見て恐怖を感じたり、

興奮したりするのは不思議だし、

人間のすごいところだと思っています。

たとえば、

今のようにアダルトビデオが

普及する前は、

官能小説がすごく流行っていた

時期がありました。

多くの読者が、紙の上のインクの

染みを見て性的な興奮を得ていたわけです。

ところが、

アダルトビデオ全盛期になって、

直接的な映像で安易に性的興奮を

得られるようになってしまいました。

その結果、

脳を鍛えるトレーニングとしては

とても重要なものが失われてしまいました。

性的な脳の精力というものが

あるとすれば、

今のアダルトビデオのファンに比べ、

かつての官能小説ファンのほうが、

おそらくタフだったに違いないです。

たしかに、

活字はイマジネーションを要求します。

それこそが大事なことで、

本を読むという行為自体が、

遊びながらイマジネーションを鍛える、

想像力を鍛える行為なんですよね。

イマジネーションを働かせる

ということは、

読者がどんな解釈をするかによって、

はじめて、文字で書かれたテキストが

意味を持ちます。

その意味は読者が見出すもの

ということです。

で、意味を見出すには言葉が

重要になってきます。

感覚や思考、コミュニケーション、

人間関係、

僕たちの周りにはいろいろなことが

ありますが、

その中心には常に言葉があります。

言葉というものを中心に据えて

はじめて、僕たちは自らの感覚や

思考、個性などを整理し、

人間関係能力を高めることが

できるんですよね。

そして、本には、

そんなすばらしい言葉に満ちています。

僕たちが大きく成長していくためには、

本を読むこと、その中で多くの

すばらしい言葉に触れることが、

何よりも大事だと思っています。

多くの人は、

「もっと幅広いものの見方をしたい」

「何か一冊で世界観をつくるのではなく、

複数の世界観を持ちたい」

と考えているのではないかなと思います。

そのためには、より多くの本を読み、

”自分自身の脳内本棚を構築する”

必要があります。

頭の中に500冊、1000冊分の情報が

蓄積されていて、

それらがネットワークで結びついて

いるというイメージです。

そして、その際に必要となるのが、

森のような読書です。

森には実に様々な植物が共存しています。

広葉樹もあれば針葉樹もあります。

高木もあれば低木もあり、

さらにはその下にはシダ植物などがあり、

地面にはコケもあります。

遠くから眺めると森という

一つの形態を見せていますが、

よくよく見ると、

実に様々な生物の集合体なんです。

僕は読書においても、そんな幅広い

読書が大切だと思っています。

思想を学ぶにしても、

マルクス主義の本だけ読んで終わり

ということでは、

多様性が保てません。

それでは、

杉だけが生えている人工林のような

脳内本棚にしかならないからです。

もっといろいろなものを認めて

幅広く読んでいくことで、

脳内本棚を豊かな自然林のように

するべきだと考えています。

いろいろな本に触れることで、

身につけた知識、知性、教養が

ネットワークとなり、

僕たちの心を森のように

豊かにしてくれるからです。

最後まで読んでいただき

ありがとうございました！

入山彰介の弟子チーム