入山彰介オフィシャルブログ
1コミュニケーション

システマと非言語

入山です、

 

非言語のコミュニケーションスキルが大好きです。

 

知識を学び増やす事も、実戦的なスキルを身につけ実践しながら高める事も大好きです。

 

思えば、

古武術やシステマ、気功や芝居など

本質的な習得のためには

非言語的な要素が重要な技術ばかり続けています。

 

それらは10-20年ほど続けています。

 

好きこそ物の上手なれなんて言いますが、

本当に好きな事って偏りが出ます。

 

自分の好きな事を見つけるための内省で、

 

・ずっと続けていられたことは?

 

と言うのがあります。

 

「僕は本質的な習得のために非言語的要素が重要な技術が好きです」

 

と言語化するまでに、沢山の内省と語彙の習得が必要でしたが

 

言語化してみるととてもスッキリします。

 

今日はその中でも、

システマと非言語コミュニケーションのスキルについて考えてみます。

 

諸説ありますが、

システマのルーツを辿っていくと

日本古武術が由来とも言われていて

逆輸入の技術だったのでは?

とも言われています。

 

そこを論ずるのは別の機会に譲るとして、

日本古武術にてずっと大切にされてきた

生き残るために非言語的な要素を取り入れた武術としての側面をシステマは大いに持っています。

 

例えば、システマのドリルとして

お互いの身体をゆっくりプッシュするワークがあるのですが

 

そのプッシュをパンチと見立てた上で、

とてもゆっくり行います。

 

最初は押す方も、押される方も

心身共に緊張しており

その緊張が多くの情報を見逃してしまうノイズとなっているのですが、

 

上手にその緊張をとっていくと

そのプッシュ一つにも

様々な情報が乗っている事に気付けます。

 

例えばわかりやすいところからいくと

 

その発信源(パンチしている側)の

 

・パンチの起源となっている箇所

・重心の位置 

 

等が見えて(感じれて)きますし

 

 

もっと俯瞰視できるようになると



・どこのバランスが弱いのか?

・どこをちょんと押すだけで崩れるか?



等も分かるようになってきます。

 

そして情報の幅を広げて行くと

 

・どこをフォーカスしているのか?

・どこ、もしくはどんな結果に執着しているのか?

・どんな感情なのか?(怒り、恐怖、焦り、不安、それらの複合など)

 

様々な情報を読み取ることが出来ます。

 

勿論上達すると

もっと多く、深く読み取ることが出来ます。

 

それら全てを統合したり、俯瞰視したりすることで発信源(パンチしている側)自身が気付いていない急所を認識することが出来たり、高い視点から相手を崩すための戦術をとることが出来ます。

 

面白くないですか?

 

今日は更にコツを一つ話します。

 

このような抽象的な技術を実践レベルで習得するコツです。

 

それは

 

上記の処理を

 

「無意識にやらせること」

 

です。

 

自分に対して

 

「自動操縦モード」

みたいなモノがあるとして

それに上に書いたような処理を託してしますんです。

 

逆に、顕在意識に処理させようと思うと

この記事で教えている事だけすらでも

キャパオーバーです。

 

わからん!!!

 

ってなります。

 

習得にはステップがあります。

 

どのようなステップかというと

 

===============

 

1.新しいことだけを意識してやる

 

2.新しいことを意識しながら今まで出来ていたことを無意識でやらせる

 

3.新しいことも含め無意識でやらせる

 

===============

 

と言った順番です。

 

美容学校で強く認識したことですが

(元美容学生で美容師免許持っています)

 

国家試験合格の条件も

制限時間内に

一定のクオリティー以上の技術を施したウィッグ(美容院にある髪がはえたお人形)

をつくれば合格です。

 

僕も合格しましたが

最初は1週間かけて1体のウィッグを完成させていました。それでも仕上がりはグチャグチャ。

 

1週間もかけたのに

あのまま出しても不合格でしたでしょう。

(はじめて完成させたウィッグですしね)

 

しかし、国家試験時では

15分でカットを終了して

後は整えたり机を整理して

25分(制限時間)内に収めました。

 

綺麗な仕上がりのために注意する点は

100個ほどあったと認識してますが

それらを全てほぼ無意識で

気をつけられるように

訓練しました。

 

つまり、

習得している人が意識している点を

無意識に処理させることが

上達の鍵です。

 

抽象度の高い技が多くあるシステマを

実践や日常で活かす鍵も同じです。

 

非言語のコミュニケーションにおいても同様です。

 

特に武術や芝居のように

自分の無意識に仕事をさせると上達できる技術を高めておくと、日常の様々な場面で無意識を使うのが上手くなります。

 

是非役立てて下さい。

 

入山彰介

 

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